I Stole Your Love
 涼しい風が吹いてた午後。
 コーヒータイムしながら新聞読んでるジョニーに聞いてみた。

「ねえジョニー」
「ん−?何だ、メイ。」
「あのね、いつ僕のことオンナにしてくれるの?」

 ジョニーはコーヒーを盛大に吹いた。むしろ噴いたって感じ。

「……誰に吹き込まれたんだ、そんなこと……。…ったく。」

 ジョニーはボクが知らないと思ってるのかな。セフィーとか時々、夜ジョニーの部屋へ行ってたりするの。
 泣いてるオーガスを、抱きしめて慰めてるのも、見た事ある。

 もちろんジョニーがみんなを愛してるのは分かってる。
 みんながジョニーを愛してるのも、すごくすごく分かってる。

「ジョニーはお前だけのもんじゃないんだぞ」って怒鳴った時のジュライの顔とか、「はっきり言えるメイちゃんが、時々うらやましいよ」ってつぶやいた時のオクティーの顔とか思い出すと切なくなる。

 でも。
 僕はジョニーが大好きで大好きで大好きで仕方ないから。
 僕の気持ちが一番だって信じてるから。

「……ま、なんだ。お前がイイ女になったらな」
「うん!僕絶対、ジョニーが土下座してお願いに来る位、イイ女になるよ!」

 いつか絶対ジョニーに、メイが一番だよって言わせてみせるんだから。

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